あ、いいなと感じる楽曲に出会うとポチポチっとクリックしてCDなりMP3データで購入するのだけど、今どきの定額サービスは頑なに使わないポリシーでして、頭が固いのであいすみません。
昔はFMラジオでかかっているのを聴いて、または、テレビのコマーシャルで、というのが多かった。外資系のレコード屋さんでかかっているのが気に入ると、たいていNow Playingとレジの横に掲示してあるので、それを試聴して買うなんてこともあった。
クルマでFMラジオをかけて走っているときにおっ、と思う曲があると、親切にDJの人が曲名を言ってくれるとは限らないので、流された時刻を記憶し、あとでラジオ局のサイトに行ってエアプレイリストを検索して買うなんてこともあった。
ネットが普及する前だと、あれは誰の何ていう曲なんだ、とわからぬまま悶々として何年もしてから手に入れるなんていうこともしばしばだった。
仕事の帰り、上司に連れて行かれたジャズバーで長年謎だった曲の名前を知ったこともあった。フンフフンフン、と下手くそな鼻歌のフレーズだけで曲名を教えてくれたマスターすげぇと感激し、翌日CDショップへ買いに走った。ちなみにその時教えてもらった曲というのはコレ。ジャズのことはまったくわからないながら、少しずつ買い始めるきっかけになった。
パソコンにサウンドカードぶっ刺してちょっといいスピーカーつけたりなんかして、っていうスタイルにして20年近く、最近はradikoでラジオ番組を聴くことも面倒になり、パソコンやiPadでひたすら持っている音源聴くか、Youtubeでってことになる。クルマを持っていた時も自分の好きな音楽をストレージに入れて転送してしまうので、ラジオをつけることはほぼなくなった。
今もプレイヤーでひたすら作業をしつつストックしている音楽を流している。持っているスピーカーもまあまあいい音なのだけど、いずれはもうちょっといいヤツに買い替えるかなあと思っていたら、そこの音響メーカーが倒産したというニュースが。トホホ。時代の流れなのですねぇ。
今どきの若い人はAirPodsをして颯爽と自転車に乗っていたりするけど…ってかそれ危ないからやめたほうがいいで…と言いつつも自分だって高校生の時、無知ゆえに胸ポケットにソニーのウォークマン入れてヘッドフォンして自転車乗ってたやん、と我が身に返ってくるゆえ人のことは言えないけども…いやいや、危ないのでやっぱりやめたほうがいいですよ、うむうむ。
この曲をどこで知ってアルバムを買ったのか、全然思い出せない。ただ、少し聴いただけでめちゃくちゃいいやん!と感激して買ったのだと思う。
歌、楽曲というのは、それが鎮魂歌であれ子守唄であれ、賛美歌、奉納歌、行進曲であれ、僕にとっては、気分を切り替えるためであり、ある種の邪気祓いのためなのかもしれない。とにかく生きていく上で必要不可欠なものである。
ここのところリピートしてよく聴いている。ということはつまり、何かしらの鬱屈、気分の曇りをスカッと晴らしたいという無意識の直感なのだろうと推測する。
そんなにメジャーなユニットではないし、今も活動休止中とのことだけれども、音源はつくり手のもとを離れた瞬間から時を越えて記録され、永遠に残っていく。
ひとときの「間」のあいだに永遠があるかのような感覚のするいい曲だなあと思う次第であります。